トップページ > 刑事事件 > 青少年健全育成条例違反
大阪府青少年健全育成条例では、有害図書、有害玩具、夜間立入制限施設、インターネット利用環境の整備、健全な成長を阻害する行為等につき規制をしています。
同趣旨の条例は、ほとんどの都道府県でも制定されています。このページでは特に、性犯罪関係に関連する「みだらな性行為及びわいせつな行為の禁止」について説明します。
青少年とは、18歳未満の者をいいます。もっとも、婚姻により成年に達したとみなされる者は除かれます。
大阪府青年育成条例では、青少年との性行為等について次のような行為を禁止しています。
2年以下の懲役又は100万円以下の罰金
相手方が青少年であることを知らずに行為に及んでしまった場合もあるかと思いますが、「当該青少年の年齢を知らないことを理由として、処罰を免れることができない。ただし、過失のないときは、この限りでない。」との規定があります(条例52条)。
情状弁護活動としては、被害者(青少年)に対する被害弁償(示談)を考える必要があります。もっとも、被疑者本人が示談交渉をするのは、事実上困難であることが多いため、弁護人に委ねるのがよいでしょう。ただ、被害者の法定代理人(両親)が強く憤っているような場合は、示談交渉も困難になることが多いと思われます。
性的依存の症状がある場合には、医師等によるメンタルクリニックを受けることも必要であると思います。精神的な疾患は短期間で治療するのは困難ですが、犯罪に至った原因の解消に向けた努力も大切です。
自分の周りに、指導監督してもらえる人物がいるのか、環境づくりをする必要もあります。例えば、配偶者、親などに事件の事実を打ち明け、今後二度と同じことをしないような体制を作ることも大切です。仕事の悩み、対人関係の悩みから、犯罪に至ってしまったというケースも考えられます。近くに支えてくれる人物が存在すれば、犯罪を未然に防止することも可能となります。
弁護人は、最終処分として起訴猶予又は略式起訴(罰金刑)にとどまるよう弁護活動を行います。
在宅被疑事件は、相談する相手がなく、精神的に不安な日々が続きます。弁護人が付き、事件についての悩みの相談等ができるだけでも精神的に大きな支えになると思います。