離婚裁判(訴訟)の控訴と附帯控訴

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離婚裁判の控訴(第一審判決への不服)

離婚裁判の第一審判決に不服がある場合、控訴をすることができます。控訴により、高等裁判所で再度審理されることになります。例えば、第一審で1000万円を支払えとの判決を受けた被告は、支払義務がないとして控訴をすることができます。

これに対して附帯控訴という制度もあります。附帯控訴は控訴に対抗するための攻撃防御方法といったイメージでしょうか。例えば、1500万円を請求したところ、裁判所は1000万円について請求認容とした場合です。この場合、被告が判決を不服として控訴をしたとき、原告としても1500万円を支払えとの附帯控訴をすることができるのです。

離婚裁判の控訴審

慰謝料金額等については、婚姻期間、有責性など一定程度の基準はあるものの、裁判官によっては評価が異なる可能性もあります。

控訴をすることにより、第一審とは異なる金額をベースとして和解の話し合いが進められることも考えられます。

請求認容金額に不服がある場合は、控訴手続を検討することになるでしょう。最終的には、控訴により原判決が覆る見込みの可能性、控訴をすることにより生じる弁護士費用などを鑑みて決断することになると思います。

控訴審の期日

控訴審では、口頭弁論期日は1回というケースが多いと考えられます。そうすると、その時までに全ての主張をし、追加すべき証拠を控訴裁判所に提出しなければなりません。その後、和解の可能性があれば、判決言渡期日までの数回の和解期日を設定し、和解の話し合いをすることがあります。

口頭弁論期日の実施回数別-全高等裁判所-

口頭弁論を経た事件数/期日回数

1回 2回 3回 4回 5回

6回

7回

16,982 13,037 2,728 710 263 112 51 41
8回 9回 10回 11~15回 16回以上
22 5 4 7 2

※裁判所司法統計H24の資料より引用しております。

上記の表をみれば、約76%が口頭弁論期日1回となっています。

離婚裁判の代理人の選択

控訴審の手続をしてもらう代理人弁護士は、第一審について委任をした弁護士であることが多いと思われます。第一審を担当し、証人尋問等も行っており、事件について最もよく知っているというメリットがあります。

しかし、委任をしたものの弁護士とのコミュニケーションがうまくいかなかった等の理由から、代理人を変更したいと考えることもあるでしょう。

そのような場合は、思い切って代理人を変更するのも一つの方法ではないかと思います。法廷技術、訴訟技術に長けているとしても、弁護士と依頼者との関係がうまくいっていないと後味の悪い結果となってしまう可能性もあります。

控訴について、お悩みの場合、一度、ご相談ください。